創業者の声

皆さんこんにちは、社長の井坪です。
長雨続きの7月。これも例年にない事で、私たちの外仕事にも影響が出始めています。
本当に悩ましい雨です。
早くカラッと晴れた夏の日が来ないかと願うばかりですね。

さて皆様はいかがお過ごしでしょうか。

今週、板金屋さんの社長と打合せをしている時に、弊社のTVCMが話題になりました。
「（井坪会長の声が登場する）あのCMが流れると、会長の声でドキッとするよ」「俺も若い頃あの声で色々と指導されたからな〜」「それでも、よくあの音声を撮っていたね」と言われました。
「思い出してくれますか、嬉しいです」と素直に感謝！
会長は2010年7月4日に他界しているので、亡くなって10年が経過しました。
それでも思い出してくれる皆様は多く、実はあのCMの反響は古くからの井坪の関係者の皆様からが多く、貴重でありがたいお言葉を皆様から頂いております。

『あの音声はいつ録ったの？』はいつも聞かれることで、その都度撮影当初の事を思い出したりしています。
撮影は17、8年位前の事。
バリバリのカリスマであった先代社長（会長）は、図面作成から提案、現場管理となんでもこなすスペシャリスト。当時の弊社では設計、工事、販売の中心に全て社長（会長）がいました。
大工から社長の鞄持ちになった頃に私が危機を感じたのは、彼がいないと会社の単純業務も回らない状況を感じた時でした。
特に自社の強みを語る姿にはブレがなく、お客様を惹きつけていました。
理論ではなく感性の人でしたのでマニアル化は難しく、これは記録に残して学ぶしか無いと思い撮影という方法に至りました。

はじめに「社長、社長の話を記録として残したいんだけど...」と撮影を願い出た所、「バカ、そんなの覚えろ！」と一蹴され続けました。
それでも粘り強く打診し「今は理解できなくても肉声の言葉は10年、20年後の私を含めた若い衆の指針にもなるし、会社のDNAみたいなものが伝わり残る！」と言いました。
あまりのしつこさに観念したのか、真意を理解してくれたのかはわかりませんが「わかった、それじゃあ話すで質問を考えておけよ」と了承されました。
そうしてインタビュー方式で『家』や『つくり手の姿勢』についての考え方を語ってもらいました。この創業者の魂の言葉は今では会社の宝です。
その一節がCMに使用している言葉です。

『迷った時には原点・基本に戻る』という言葉があります。
変化が目まぐるしく起こる現在は、この迷いやすい時代なのかも知れません。
私たちが大変ではあるけど迷わずになんとか前に進めているのは、この魂の言葉と揺るがぬ理念のおかげなのかも知れません。
基本がいつもそばにある事は大切で有り難いものです。感謝！