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代表ブログ

一緒に走れるうちは
2019.11. 1

皆さんこんにちは、社長の井坪です。
10月も終わり、今日から11月。11月は自身の誕生月。
この月を迎えると、「もう一年か」と時の過ぎる早さを感じます。
確かに重ねていく歳と同様に、中身も成長したいと思う今日この頃...


さて皆様はいかがお過ごしでしょうか。


今週は、週頭に突然の訃報がありました。
今年の2月まで弊社伊那市店長を務めてくれた、田畑平吾さんがお亡くなりになられました。
カメラが好きで、いつもビシッとしていたダンディな紳士でした。
声が低くいい声で、新築祝いの席で、マスとうちわを手にして「このうちは、ますます繁盛このうちは♪」と歌っていたことなど、様々な事を思い出しました。
農協から井坪工務店に入ってくださり、一度地元の大役に就任され退職。10年ほど前に、伊那の新展示場を開設する際に「伊那はやっぱり田畑さんしかいない!」との亡きな会長の言葉で復職をお願いして引き受けて頂き、今年の2月病気を患うまで井坪に尽くして頂きました。
実は、会長と田畑さんは4月8日生まれで誕生日が一緒でした。
「会長も生きていれば70歳になるね」と節目節目で声をかけて頂き、本社に来る度に本宅の仏壇に線香をあげ、長く手を合わせてくれていました。
田畑さんが70歳を迎えた5年ほど前に「歳も歳だし、あまり役に立てなくなったから...」と退職届を持ってきたことがありました。
「支店長。退職は一回しとるで、これ(退職届)はいらんよ」「毎日じゃなくていいで、元気なら井坪におってくれんかな」と言うと、しばらく考えて、退職届を胸元にしまい「社長、役に立てるかわからんけど一緒に走れるうちは一緒に走るで!」と言ってくれました。
その時も、仏前で長めの線香をあげて帰られました。
田畑さんは、親父と何か会話をしているかの様でした。
今年の2月。田畑さんから「社長。一緒に走れんようになっちゃったで...」と退社の意思と病気の報告受けました。
「今まで本当にありがとうございました!」
この日も、記憶に残る長い線香でした。

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人間は皆、いつか自分の生きるフィールドを去る時が来る。
田畑さんの言った「一緒に走れるうちは...」という決意の言葉が、今更ながらに重く感じました。
親父も田畑さんも、ほぼ生涯現役でしたので、第二の人生を楽しむという事はなかったのかも知れない。
ただ、第一の人生のフィールドに立ち続ける事を選択し、それが出来た事も素敵なことだと思います。
どんな生き方が幸せなのか。それは人それぞれの価値観で違いますが、多くの人々の笑顔に囲まれて、何よりも自分らしくイキイキと人生を駆け抜けた4月8日生まれの2人の生き様が、たまらなく格好良く思える私です。感謝!