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代表ブログ

大工道
2014.9.26

みなさんこんにちは、社長の井坪です。
アジア大会 日本の活躍に色々な勇気を頂いている今日この頃です。

さて今回は、今月末をもって《旅立ち》を決めた一人の大工職人についてご報告させて頂きます。
彼の名は『今井裕司』 井坪工務店で約9年間共に汗を流して頂きました。

大工職人の父の血をひく彼とは入社面接時からのお付き合いですが、親の道をゆくという立場で始めから共通するモノを感じる男でした。
『いつか成長してオヤジと職人どうしとして仕事がしたい!』
前後の会話は忘れましたが、面接時の彼の言葉でした。
大工職人しかも同世代も多い弊社で職人として腕を磨こうとする決意も感じました。
『いい職人になるように頑張ってくれよ』採用も即決だった事を覚えております。

4年前、彼の父親がこの世を去りました。
数ヶ月前に私の父親も亡くなりました38歳の時です。
私よりも一回り若い彼が20代で父親を亡くしたのです。
『いつかオヤジと...』彼の夢。 運命の非情さに言葉を失いました。
それでも母親や父親のお世話になった方々の前で気丈に真摯に振る舞う彼がいました。
『泣いたっていいじゃないか』なんて言葉はその時の彼にはかけれませんでしたが、早く大人にならなければならなかった彼が時として子供に戻れる父親的存在に自分がなれたらと思いました。

昨年、彼が結婚しました。
そして夫婦には新しい家族ができました。
彼が父親となり、気がつけば逞しい大工職人へと成長しておりました。

先月『一人の大工としてどこまで出来るかやってみたい』と彼から相談を受けました。
入社時の話を振返りながら『旅立ちの時だな』と彼の背中を押しました。
『もっと成長して凄い棟梁になって、また井坪の仕事をやってくれよ』
『はい!俺の夢です』
夢の形は変化したけど、しっかりと夢を目指し進んでゆく彼にエールを送りたいと思います!
がんばれ!!
そしていつか この大工道でまた出会いましょう!
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自社大工職人の理由
2014.9.19

みなさんこんにちは、社長の井坪です。
ジメジメした夏が終わり秋らしい気候になりました。過ごしやすい毎日に若干浮かれ気味のこの頃です。

さて今回は、井坪の大工について報告させて頂きます。
先ず始めに井坪工務店の大工は社員です。
??と思われる方もいらっしゃると思いますので、少し説明をさせて頂きますと、世の中の建築会社の多くは営業・工事管理会社と施工請け負い会社に分類されている事が多いのです。
従って大工さんの多くは、建築会社や設計事務所から仕事を手間で依頼され請負う『施工請負い』が一般です。
仕事がなければお金は出てゆかないので外注にするのが長い時代続いて来たのがその背景でしょう。
井坪工務店は、創業者が大工。私も大工がルーツ。とにかく大工が中心の会社ですから、当たり前に毎年社員として入社させ大工育成をして参りました。もちろん現在進行形です。
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15年程前に全国の工務店の集まりで東京に行った時の事です。
『大工が社員!?(笑)』『固定費にしてるの(笑)』『経営的には正解なのかな?』と当時の工務店先輩経営者(営業会社社長)の方達に笑われた記憶があります。 

『はい!我が社は大工がルーツですから。いい家は大工と心がそろってないとつくれない!』

『だから、究極の運命共同体である社員なんです!』 などと生意気に言い返した事を思い出します。

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当然、経営的には前者の指摘は間違いで無い事もあります。

しかし、同じ会社の理念やエンブレムを共有した大工達はやはりひと味違います!

お客様への思いが違います。情熱が違います。覚悟が違います。 心が違うのです...

その行動の中から現在も教えてもらうコトが少なくありません。


時代は過ぎ世の中では職人不足が叫ばれています。
育成する仕組みが崩壊したのだから当然の結果なのかもしれません。


ただ最終的に家づくりは昔から今も大工職人の仕事。(7割〜8割位が大工仕事)
未来にこの文化と心を伝えてゆけれるように、これからも誇り高き自社大工職人にこだわってゆきたいと思います。